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2021.02.26

【陸上】寺田明日香選手(陸上女子100mハードル日本記録保持者)インタビュー【後編】

【陸上】寺田明日香選手(陸上女子100mハードル日本記録保持者)インタビュー【後編】

陸上女子100mハードル日本記録保持者・寺田明日香選手のジュニア時代に迫るインタビュー・後編をお届けします。

後編では、ジュニアアスリートからの質問への回答や、速く走るためのテクニックなどについて語っていただきました。

 
【寺田明日香選手プロフィール】

1990年1月14日生まれ 北海道札幌市出身。

小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5年、6年時、全国小学生陸上100mで2位を記録。高校1年から本格的に100mハードルに取り組み、2005~2007年に全国高校総体(インターハイ)女子100mハードルで3連覇を果たし、3年時には100m走・4×100mリレーと合わせて3冠を達成。

高校卒業後の2008年、初めて出場した日本選手権では同種目史上最年少で優勝し、同大会で3連覇を果たした。

2009年には世界陸上ベルリン大会に出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年の世界ジュニアランキング1位の13秒05を記録した。2010年にはアジア大会で5位に入賞。その後相次ぐ怪我・摂食障害等から2013年に現役を引退。

結婚・大学進学・出産を経て、2016年夏に7人制ラグビーに転向する形で現役アスリートとして復帰。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格し、2017年1月からは日本代表練習生として活動した。

2018年12月にラグビー選手としての引退と陸上競技への復帰を表明。2019年6月に行われた日本選手権では女子100mハードルで3位を記録。8月には19年ぶりに日本記録と並ぶ13秒00をマークし、9月には12秒97の日本新記録を樹立して10年ぶりに世界陸上に出場を果たした。

 

【アスリートナビゲーター・田中大貴プロフィール】

兵庫県出身。1980年生まれ。 兵庫県立小野高校卒、慶應義塾大学環境情報学部卒。

大学時代は体育会野球部に所属し、東京六大学でプレーする。

2003年~フジテレビに入社し、アナウンサーとして勤務。 「EZ!TV」「とくダネ」「すぽると」「HERO’S」、スポーツ中継等を担当。 バンクーバー五輪、リオデジャネイロ五輪現地キャスター。

2018年~独立し、スポーツアンカー、フリーアナウンサーとして活動中。 番組MC、スポーツ実況、執筆連載などメディア出演の他にスポーツチーム・団体・企業とのビジネスコーディネーション、メディア制作、CSR活動イベントの企画・運営も積極的に取り組む。

 

 

 

寺田選手は、話すことは昔から得意でしたか?

 

そうですね、割と好きな方ではあったとは思うんですけれど。でも小さい頃はそんなに喋らなくて実は。そこからいろんな経験をして、色々な方々と会うようになってから「なんか人見知りされるのって悲しいから、自分はしないようになろう。。」って思って、できるだけ人見知りをされないような話し方で行きたいなって思って。できるようになってます。

 

昔はあんまり喋れなかった。想像ができないですね。でも陸上って個人競技じゃないですか。やっぱり独特の世界だと思うんですよね。極論、喋らなくてもいいじゃないですか。一人でプレー、パフォーマンスができるので。性格的にはどういう人が多いですか?陸上選手って。

 

えーと、独特の世界観を持っている方々が多いかなって。アーティストが多いです。

 

寺田さんはどうですか?アーティスト肌ですか?

 

私はアーティスト肌だったんですけど、ラグビーを挟んでからは「いろんな人にいろんな意見を聞いた方が楽しいな」と思うようになってきたので、今はわりとアーティストというよりは、いろんな方と一緒に作り上げているような感じですかね。

 

じゃあ組織を学んだのは大きかったんですね。それは陸上の個人競技にも活きるんですね。

 

すごく私は活きてます今。

 

それは中々新しい考え方なんじゃないんですか?

 

そうですね、いろんなところに所属しているスタッフの皆さんに手伝ってもらうみたいなのは新しい形ではあるので、これがもう少し広がっていけばいいなという風には思っていますし、私は今それがすごく良くて。ひとつのプロジェクトをみんなで頑張って良いプロジェクトにするみたいな、いいものを作り上げるみたいな感じが新しい会社として動いているみたいですごく楽しくて。その感じが、戻ってきてからたまらなく楽しいなと思っているので。

 

そんな寺田さんに、今回ジュニアアスリートの皆さん、子どもたちから質問をもらっているので、答えて頂ければと思います。

 

Q:夢を達成するためにはとても強い意志が必要だと思いますが、貫き通すためにやっていることを教えて下さい。

 

ほぉ~、難しいですね。

そうですね、自分の夢と目標ってちょっと違うと思うんですよね。夢って、叶えたいけど叶わないかもしれない、でもやっぱり忘れられないみたいなものだと思うんですね。そこにどう繋げるかっていうのが目標かなと思っていて。目標もやっぱり、夢に近い大きい目標から小さい目標まであるので、そこを区切って一つ一つ階段を登っていくように私はやっているかなと思っています。

 

階段を登っていった先に大きなものが見える感じですか。

 

そうです。その一番大きい目標をクリアしたときに「あれ、実は夢かなってたじゃん!」って感じにできればいいなと思っていて。

 

今はどういう状況ですか?

 

そうですね、今は階段の中盤くらいかな。

 

オリンピックのファイナルまで行くっていうのが夢?目標?

 

そうですね、オリンピック選手になるのが私の夢だったんですけど、目標はそれを超えていって、オリンピックでファイナリストになるっていうのが大きい目標、大目標。そこをクリアしたら結果、夢はかなっているじゃないですか。オリンピック選手になるっていう夢。

 

なるほど、どうしても目標より夢の方が上なのかなと思っていたんですけど、違うんですね。

 

はい、私は途中から逆転しちゃいました。

 

面白い考え方ですね。やっぱり一つ一つの積み重ねが夢や目標をクリアしていくっていうことですか。

 

そうですね。夢だけざっくりあってもそこまで行く道筋っていうのは中々見えなくて。そこを例えば大きい、夢に近すぎる目標だけ持っていると「じゃあそこに行く細い道ってどうしたらいいんだろう?」っていう風になっちゃうので、そこを迷わないように一つ一つクリアできる範囲で積み上げていくっていうのが大事かなと思っています。

 

Q:試合直前の集中の仕方を教えて下さい。

 

そのレースでどういう風に走りたいかと私は考えているんですけど、練習でやってきたこと、練習で考えてきたことを集約して、どれを大切にして走りたいかということをすごく考えています。

 

どれを?

 

はい。いろんな要素が実は走りとかハードルにはあって。わたしも気を付けて練習しているんですけど、その中でもレースになると「勝ちたい」とか「負けたらどうしよう」とか「いいタイムを出したい」とか欲が出てくるので、その中で走ると、練習でやってるみたいに走れないときがあるんですね。なので割と集中しながら冷静に走ることが大切なので、何を、どういうコンセプトで行くかっていうのを大切にして、そこをガーッと。

 

じゃあ例えば今年の全日本選手権の時は、何を一つに絞って走ったんですか?

 

日本選手権の時は、スタートから4台目をどう速く動くか。1から4,スタートを出てから4台目までどう速く走るか、そこに到達するまでの動きというかリズム感があるんですけど、それを頭の中で反復して、このリズムで絶対行きたいという風に思って。

 

全部じゃなくて、毎回どれか一個にするわけですか?

 

最終的には、はい。

 

オリンピックに向けても、どれか一つを選んでいる状況ですか。

 

練習の中ではいろんな動作を修正しているので、いくつか、5個くらい合ったりするんですけど、オリンピックのレースに立った時は、これだ!というのをチョイスしてやると思います。

 

なるほど、そうしてやると自然と集中力が高まって緊張がなくなると。

 

はい。

 

 

Q:ずっと今まで一生懸命陸上をやってきたんですが、高校で大きな成績を残すことができていません。大学で陸上を続けるかどうか迷っています。寺田選手は挑戦や引退などどのように決意されましたか?

 

結構悩みますよね。みんな。高校から大学、陸上を続けるかどうか。

 

やっぱり、色んな要素が大人になると絡んでくるじゃないですか。この生活を維持したい、この人達と一緒にいたい。ここに行きたいとかこの試合に出たいとか。で、そういう色んなものを一回取っ払って、本当に自分が何をしたいのかっていうのを考えるようにしていて。その中でラグビーをやるときも「オリンピックに行きたい?この生活を捨てても行きたいのか?」っていう事を考えて進むようにしていて。

大学で、もちろん進路の切り替えの時ってそういう悩みは多いと思うんですけど、進んだ時にもっと陸上よりもやりたいものがあったら、そっちに進めると思うし、それがもし無くて陸上を辞めて後悔するんだったらやった方がいいと思っていて。ただ、入った時点で始めなくても、進んでからやっぱり入りたいと思ったときに入ってもいいと思うんですよ。

 

大学に行く前に決めなくてもいいんですね。

 

だと思います。ただ、陸上で推薦をもらうとか、AO入試とかで入るとそこで決めなければいけないんですけど、自分の力で受験をして入ってそこで迷っているんだったら後から決めてもわたしは全然いいと思います。

 

みんなと同じ視点で決める必要はないと。

 

ないです。自分のタイミング、周りに左右されやすいんですけど、自分がどうしたいかということを大事にして頂きたいなと思います。

 

どうしても他と合わせなきゃいけないのかなと思いがちですもんね。学生のうちは。そこは、自分の中で、自分の判断で、自分のタイミングで良いと。

 

自分のペースで、自分のやりたいときにやると。

 

 

Q:寺田選手は、挫折された経験はありますか?うまく行かないときの立ち直り方を教えて下さい。

 

いやもう挫折だらけなんですけれども。陸上辞めてますし、ラグビー辞めてますし。挫折だらけなんですけどそのときに、さっきとも繋がるんですけど、自分が一番何してて楽しいか、何にやりがいを感じてるか、何されたら自分が嬉しくなるか、相手が嬉しくなるかというのを考えて動いてるので、そこをすごくモチベーションにしてるというのは大きいです。

誰かがわたしの走りを見て喜んでくれていたらならそれはわたしの力にもなるし。

 

立ち直り方っていうのはあるんですか?

 

完全に切り替えるようにしています。その日の練習、例えばうまく行かなかった。なんでうまくいかなかったんだろう?ああやっぱりだめなんだ…ってしているとずーっと悪いイメージしか残らないので「よし、今日はもう陸上の事を考えるのはやめた!違うことをしよう」と。で、本を読んだりとか。

 

ガラッと切り替える。

 

 

Q:好きな言葉、大切にしている考えなどはありますか?

 

好きな言葉、難しいですね…でも考え方としては「その時、その瞬間に最善の道を選ぶ」というのは思っています。

岐路に立つ時ってあるじゃないですか。キャリアの選択とか、練習の選択とか。切羽詰まった状況で、どっちを選ぶ?どっちを選ばなかったら後悔する?というときが絶対あると思うんですけど、その小さいことは割と毎日起きていて、それを選んでいます。「今日は絶対こっちの方がいい」っていう予感。

 

選択の連続ですか。

 

そうですね。

 

その瞬間に最善の道に行けるかどうか。

 

はい。

 

Q:今振り返ってみて、あの時あれをやっておけばよかったなって思うことはありますか?

 

難しいですね…一回陸上選手を辞めたときに、周りの人のことも考えればよかったなということはすごく思っていて。色んな方が、23で陸上を辞めたんですけど、「もったいない」って言ってくださったんですね。その時のわたしって切羽詰まっていたので、もったいないってなんだよ!って思っていて。

その時って、周りの方々がわたしをどうにかしたいと思ってくださっていることを、その時のわたしは全く考えられなかったんですね。そこで周りにもう少し自分の辛いことを言えばよかったし、どういう風にしてほしいってはっきり意思表示をすればよかったなと思っていて。

それが出来なくて戻ってきて、結果こういう風になってそれが分かるようになっているんですけど、その時の私は分からなかったので、もう少し周りに頼ったりとか、周りに逆に頼られてみたりとか、そういう関係性が作れていたらよかったなと思います。

 

どうですかジュニアアスリートの皆さんの質問を受けてみて。

 

みなさん結構深いところを付いてきますね!もう完全にアスリートですね。

 

 

さあ寺田選手、様々なお話を伺ってまいりましたけれども、ジュニアアスリートのみなさんが一番聞きたいことは、「速く走りたい。どうしたらいいですか?」だと思うんです。

 

すごい難しいんですよね!

 

もういっぱいその質問をうけてきたんじゃないんですか?

 

 

受けてきました。走るって、単純な動作に見えてすごく色んな要素が絡んでいるんですよ。結構奥深くて。

 

でもやっぱり簡単そうに見える分難しくって。難しそうに見える分でも達成できたらわかりやすく、人類としてはわかりやすく、コンペティションの中では。速いっていう単純な作業じゃないですか。面白いんですけど難しい。難しいけど面白い。

 

そこが面白いんですけどね。陸上競技。

 

どうやって教えていますか?かけっこ教室とかでは。

 

かけっこ教室ではまず、地面の反発を感じてもらいたいなと思っていて。自分がどう地面に力を加えて走ってみるとか、ジャンプしてみるとその力が地面から自分に帰ってくるか。

 

地面から自分に力が返ってくるんですか!

 

返ってくるんですよ。ジャンプして浮くじゃないですか。それで自分の身体を棒にしてみる、固めてみると、ポンって返ってくるんです。なので、例えば硬い棒とか地面に落とすと、跳ねますよね。そんな感じで人間の身体も同じで、固くするとしっかり跳ね返ってくるんですよ。なのでまずはその力を感じてもらって、なのでまずはその力を感じてもらって。それからスキップだったりとか、片足の動作に入っていくっていうことをしています。

 

小学校の時って、どんなトレーニングをすることが大事ですか?

 

小学校の時は、まず楽しくが一番です。楽しくやらないと走るのが嫌いになっちゃうので。

 

気持ちの問題なんですね。

 

気持ちですね。あとは技術云々はもちろんあるんですけども、怪我をしない身体をまずは作って欲しい。二回目で食事のこととかお話させていただきましたけれども、しっかり身体を作ること。それが大事です。そこで初めて正しく走るというのができるようになるので、最初の2つは大事です。

 

楽しく走ることと怪我をしないというのは大事なんですね。

テクニック的、技術的にはどんな練習方法があるんですか?

 

技術的にはまず、スキップをちゃんとできるか。いろんなスキップがあるんですけれど、普通にスキップするとるんるんランランって感じですよね。そこからもっとジャンプしてする大きいスキップができるかとか、速くスキップができるかっていうので、リズム感がちがうんですよ。そのリズムを変えられるかというのはすごく大事で、走りって反復動作、同じ動作をずっと続けるので、そのリズム感ってすごく大事で。リズムを変えないと走りも変えられないんです。

 

スキップでリズム感を掴む。

 

まずは。

 

それで走るのって早くなるんですね。

 

速くなります。あとはそこが出来たら、走る時って脚がこういう風に動いてくじゃないですか。そのチョキチョキ動作をどう速くするかっていうのを考えます。

 

どういうことですか?

 

走るのって、こう走ってますよね?片足が前に出て、片足は地面から離れて後ろにいますよね。それをまた離れた脚を前に持ってきますよね。このチョキチョキの動作をどう速くするかで、脚の速さって変わってて。

 

どうやったらできるんですか。

 

頑張って動かすんです、速く。

 

前に行く時、入れ替わる時に意識するのが大事なんですね。

 

大事です。

でも、速く動きすぎて小さくなってもだめなんですよね。チョコチョコチョコチョコって走っても絶対速く走れないので、いかに自分の身体を大きく動かす、かつ速く動かすかっていうのがすごく大事で、そこがマッチしてくるとこのチョキチョキ動作も速くなってきます。

なので、チョキチョキをどう速くするか、大きく速くするか。

 

大きく速くするんですね。速くだけじゃなく。

 

 

 

家の中とか、近所でできるトレーニング方法、筋力トレーニング方法とかってあったりしますか?

 

ジュニアの方は基本自重でやってほしいですね。ウエイトトレーニングとかわたしはやるんですけど、ジュニアの方は成長期なので、骨とか筋肉に負担をかけるとどうしても成長に悪影響が及ぶことがあるので、自重でやってほしいと思います。ジャンプとか何かを登るとかぶら下がるとか。そういうことはたくさんやってほしいです。

 

登る。ぶらさがる。鉄棒とかですか。

 

鉄棒とか。意外にできない子が多いんです。

 

それで脚は速くなるんですか。

 

なります。しっかり体幹が出来たりするので、そこら辺の強さも走るのに大切なので。ここらへんが弱いと、さっきの一番最初の話の棒になれないんです。ぐにゃーんってなっちゃう。

 

腹筋背筋って大事ですか?

 

腹筋背筋はやってもらっていいんですけど、腰に負担がかかったりとか、ここだけ強くなっちゃう、表だけ強くなっちゃうことがあるので、中身をどう強くするか。深いところですよね。骨に近い、腰椎とかに近いところをどう強くするかっていうのを考えてほしくて。もちろん止まってやるっていうのもありますし動きながらやるっていうのもあるんですけど、自己流じゃなくて正しい姿勢でやるっていうのがとても大事で、回数を何回やらなくてもいいので三回とか五回とかやる、そういうのが大事です。

 

あと結構大事なのかなと思うのが、腕の振り方のポイントってあるんですか?

 

腕の振りは、こう肩が上がっちゃう子がいるんですよね。肩が上がると首が上がりますよね。そうすると猫背になっちゃうんですよ。そうすると棒にはなれないんですよね。なので、しっかり胸を張ります。

 

胸を張れば肩は下がる。

 

肩は下がる。胸を張って猫背出来ます?肩が上がらないですよね。なので、しっかり胸を張ってそこで動かす。

 

腕って前に振るのがいいですか、後ろに振るのがいいんですか?

 

個人差はあるんですけど、私は前に持ってくるのが好きです。

後ろに持ってくのが好きな子もいるんですけど、私は前が好きです。

 

どっちが駄目でもないんですね。

 

だめでもないです。どっちにアクセントがあるか。こっちなのか後ろなのか。後ろに引くと多分胸を張ってると返ってくるので。それが好きっていう子もいます。

 

徒競走になってくると、リレーとか横が気になるじゃないですか。横を見ちゃう子も結構いません?

 

いますいます!

 

走っている時はどこを見たらいいんだろうって思うんですけど。

 

ゴールです!絶対にゴールを見る。直線だと。

 

横は見ない。

 

横は見ない。うろうろしちゃう。

 

しますよね。どうしても気になって横見ちゃってまっすぐ走れてない子って結構いません?

 

一生懸命のときに横とか気にしちゃうと、横によっていっちゃうんです自然に。気持ちが走りに現れちゃうので、絶対にゴールを見てください。

 

まっすぐ前。カーブがあってもゴールを見る。

 

はい、カーブがあったらカーブの先からしっかりゴールを見てあそこまで走るんだぞって思って走ってほしい。

 

顎があがっちゃう子っていませんか?

 

顎がが上がっちゃう子は多分猫背になっています。

 

一緒なんですね。

 

はい、胸を張ると顎は上がりにくくなるので、胸を張るのは大事です。

 

脚の筋力でいうと、どこの筋肉が大事ですか?

 

お尻。まずは。

 

お尻なんですか。

 

はい。走りっていうのはお尻がまず大事で、棒になるためには大きい筋肉を使わなければいけないので、しっかりお尻と、あとハムストリングスですよね。裏側。ここをしっかり鍛えてほしいなと思います。

 

そこは自分の体重でスクワットをするのがいいんですか?

 

はい、ゆっくり深く正しい姿勢で。あとはジャンプですね。やってほしいなと思います。

 

やっぱり中々タイムがでなくても、もしかして一年後にバーンと飛躍的に、寺田選手みたいに一年で1秒くらいタイムが伸びるかもしれないし、諦めちゃいけないですよね。

 

はい。もう楽しくやってるときが一番で。楽しい時ってタイムも出るので。落ち込まずに一回一回の練習を楽しくやっていれば絶対タイムに現れてくると思うので、そこは忘れずにやってほしいなと思います。

 

 

さあ、四回に渡ってやってきましたが、子どものころの事を話してみていかがでしたか?

 

新鮮でした!自分の子供の頃ってどうだったかなって思い出しながらお話させて頂いたんですけど、そうとうやんちゃだったなっていう印象は自分の中であって。母親は大変だったんじゃないかなって思うんですけど。やっぱり人に迷惑をかけない、自分の身体でどれだけ遊ぶかっていうのが皆さんの運動能力を上げる大事なポイントだと思うので、是非是非自分の身体でたくさん遊んでほしいなっていう風には思いました。

 

今から思うとジュニアアスリート時代って重要な期間ですか?

 

重要ですすごく!そのときにしか得られない経験、そのときにしか身に付けられない能力っていうのが実はたくさんあるので、色んな動きを経験してもらえればいいなと思います。

 

 

 

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